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平成30年度町政執行方針

1.はじめに

 平成30年第1回町議会定例会にあたり、新年度予算等の提案に先立ち、町政執行に臨む私の考えを申し上げ、議員の皆さま、そして町民の皆さまの一層のご理解とご協力を賜りたいと存じます。
 町民の皆さまからご信託をいただいた私の2期目の町政も、今年度で最終年次を迎えます。
 私の政治理念は、一貫して、みんなでつくる「幸せ実感!あったか斜里町」であり、今後も、人や未来への思いやり、人のつながり、そして人づくりを大切にしてまいりたいと考えています。
 また、この間の町政運営は、自治基本条例の精神に則り、「幸せを実感できる住みよいまちづくり」の実現に向け、第6次斜里町総合計画の着実な推進を図ってまいりました。今年はその中間年として検証を行うとともに、各種の主要な計画づくりを進める年となります。
 さて、国際情勢においては不透明感が一層増す中にありますが、政府は引き続き「経済再生なくして財政再建なし」を基本に、「生産性革命」と「人づくり革命」を車の両輪とする、一億総活躍社会の実現のための「新三本の矢」、第一の矢「戦後最大の名目GDP600兆円」、第二の矢「希望出生率1.8」、第三の矢「介護離職ゼロ」に向けて新しい政策パッケージを推進するとしています。
 合わせて、平成30年度は国の「経済・財政再生計画」の最終年度であることから、歳出全般にわたって聖域なき見直しをするべく、地方公共団体に「見える化」の徹底や検証、地方創生、地方行政サービス改革の推進と財政マネジメントの一層の強化を求めようとしています。
 一方、地域においては、この一年だけでも、空港民営化やJR・バス路線維持など広域的な重要課題が、次々と生じてきています。
 私は、こうした人口減少や少子高齢化などに起因するような構造的課題の解決を図るためには、国と地方が、直面する諸課題にもっと正面から向き合い連携し、それぞれが実情に応じ、自主性・主体性を最大限発揮してその責任を果たしていくべきと強く思うところです。
 私は、斜里町の強みである「自然」や「知床」をはじめ、この地に蓄積された様々な価値を更に高め、その可能性とともに次世代に引き継いでいくため、常に前進する姿勢で町政のかじ取りを担う覚悟でございます。
 町長就任以来、一貫して町政運営に大切なものは、町民の皆さまとの信頼と考え、町政に対する多くの声をお聴きし対話する中で、協働のまちづくりを進めてまいりました。平成30年度は、斜里町140年・町政施行80周年をはじめ、本町にとって記念の年であります。これまでの歩みを振り返るとともに、新たな課題解決に向け、町民の皆さんと共に「斜里町の魅力に磨きをかける」べく、心を一つに着実に前へ進む一年となるよう頑張ってまいります。 

2.私のめざすまちづくり

【「幸せを実感できる 住みよいまちづくり」をすすめます。】

〇健康づくりと安心の医療・福祉で、いきいき暮らせる環境をつくります。
 自分が「健康である。」と思えることが、幸福実感の何よりも重要な指標です。
 そのためには、病気にならない、そして健康寿命を延ばすために、一人ひとりが健康づくりを意識することが大切です。本年度も“健康まつり”を開催するとともに、健診・検診の受診率の向上をめざし「健康づくり推進事業」を実施する中で、「第2期斜里町健康増進計画」を着実に進めてまいります。
 また、地域医療を取り巻く環境は、依然として医師不足が続くなど厳しい状況が続いていますが、町内医療機関における中核的な役割を果たす国保病院の医療サービスの充実に努めるとともに、「新斜里町国民健康保険病院改革プラン」に基づく取り組みを着実に進めてまいります。
 さらに、人工透析患者の通院支援、周産期医療体制の支援など、広域医療、救急医療の充実・確保に努めてまいります。
 併せて、さまざまな福祉の充実も必要です。今後、高齢者の増加に伴い介護を必要とする人の数は、確実に増えます。介護サービス従事者のマンパワー確保の支援とともに、「第2期斜里町地域福祉計画」などに基づく施策を推進してまいります。
 高齢者が住み慣れた地域で安心して生活できるためには、地域の特性に応じた「地域包括ケアシステム」構築が必要です。現在取り組んでいる介護予防・日常生活支援総合事業では、地域ささえあいのための支援推進体制づくりを進めるとともに、健康づくり、医療、介護、福祉の連携を密にしてまいります。

〇自然資源の恵みを活かし、産業振興につとめます。
 斜里町の最大の資源である「自然」の価値を維持するとともに、その恵みを活かし、農業、漁業、観光など産業の振興と基盤づくりに努めてまいります。
 農業については、国営「宇遠別川地区」施設機能保全事業、道営「三井越川地区」「川上大栄地区」「峰浜豊倉地区」の農業基盤整備事業の推進を図り、農業生産性の向上に努めてまいります。
 林業については、将来を見据えた森林資源の維持管理が重要です。伐採期を迎えている人工林の適期施業をすすめ、限りある資源として、将来に引き継ぐべき財産である森林資源の維持に努めてまいります。
 漁業については、ウトロ漁港ペレケ地区の「特定漁港漁場整備事業」の推進による漁港の安定的な利用を図るとともに、斜里漁港並びに知布泊漁港については、長期展望に立った機能保全事業の推進に努めてまいります。
 観光については、「観光振興計画」に基づく着実な施策展開、特にブランディング事業に引き続き取り組み、地域全体の統一的なイメージ作りを進めてまいります。また、冬期観光振興の強化や、観光スポットの整備などを関係者とともに進め、知床の価値や魅力を広くPRしてまいります。
 また、公園内の適正利用と環境学習の拠点機能を強化するため、引き続き知床自然センターの大型映像作品制作事業を進めてまいります。
 商工業については、「商工業振興条例」に基づく振興計画の策定に向けて、商工会や商工事業者とともに既存の施策の検証や見直しを行い、新たな商工業振興策の構築を積極的に進めてまいります。特に創業支援策や、地域資源を活用した特産品開発支援、販売力強化のための商品デザイン支援、ポテトカードを活用した町内消費拡大支援など、経済活動の振興や地域イメージの向上に向けた施策を進めてまいります。

〇素晴らしい自然環境を残し、暮らしやすい生活環境をつくります。
 町内には知床に代表される豊かな自然環境があり、その下で、私たちは生活し生業を営んでいます。その自然と人との良好な関係を維持させるために、「斜里町環境基本計画」の着実な進行管理を行い、行政の施策全般にわたってこの計画が描く「環境のまち」実現に努めてまいります。
 このため、二酸化炭素総排出量の削減を図る地球温暖化防止実行計画の新たな目標設定や野生鳥獣対策を実施するほか、環境に配慮したまちづくりを展開してまいります。
 エコクリーンセンター“みらいあーる”については、施設全体の安定稼働に努めるとともに、バイオ燃料の安定的な利用先確保と計画的な余剰生成物処理を進めます。
 また、住環境の整備・確保については、繰越事業含めて、「新光町公共集会所建設工事」や新望岳団地・かえで東団地、ウトロ高原団地の「改善事業」などを年次的に進めることとし、民間住宅の建設促進では、「快適住まいのリフォーム事業」を推進してまいります。

〇子どもたちが、健やかに育つ環境づくりと教育をすすめます。
 子どもは斜里の未来を担う宝です。子どもを生み、育てる希望をかなえ、町民全体で支援する気運の醸成のために、これまで取り組んできた各種の子育て支援事業を継続するほか、「妊産婦安心出産支援事業」の拡充や「出産お祝い事業」を実施してまいります。
 昨年度、子育て拠点施設として増改築工事を進めてきました「児童館」は、引き続き長寿命化に向けた改修工事と外構整備を実施し、機能拡充を図るとともに、町内の「仲よしクラブ」の環境整備を進めてまいります。
 また、通園センターをはじめ、保育、教育、生活支援などに関係する各機関が連携し、障がい児の成長に合わせた支援の充実を図ってまいります。
 学校教育においては、指導主事をはじめ、スクールソーシャルワーカーの継続配置、教育活動支援講師、35人学級臨時教員の配置などの事業に加え、不登校児童生徒対策としての適応指導教室を設けるなどの事業を進めてまいります。
 さらに、児童・生徒の通学環境を整えるとともに、時代に即した「学校ICT化」を計画的に進めます。また、土曜授業の実施や、斜里らしさあふれる、地域と一体となった教育活動を支援するため、コミュニティ・スクールの全町立学校への導入など、学校力向上の取組みを支援するとともに、「斜里中学校のグラウンド整備」に着手します。
 社会教育においては、各社会教育施設で行われる活動や生涯学習活動のための講座、地域で児童・生徒を育む様々な活動、さらには保健福祉との連携や他分野との交流などを通して、子どもたちの健やかな成長と若者の人材育成を進めてまいります。

〇「総合戦略」を実行し、魅力ある地方創生をすすめます。
 人口減少への対応については、斜里町の特徴を捉えた将来展望である「人口ビジョン」と、それを踏まえ町民と一緒になって策定した、「斜里町まち・ひと・しごと創生総合戦略」がより実効性を持つよう、PDCAを繰り返すとともに、それぞれの施策・事務事業を着実に実行してまいります。
 その中に掲げた3つの政策である、「雇用創出・交流・ブランディングによる地域創造戦略」、「結婚・子育ての希望をかなえ、誰もが輝ける地域創造戦略」、「住み続けたいまちづくりをめざす地域創造戦略」の実現につながる事業を展開してまいります。
 特に、地域公共交通については、巡回バス「しゃりぐる」の運行、路線バス・ハイヤー利用助成の充実など改良を加えて実施します。また、今年度も引き続き「観光ブランディング強化事業」・「テレワーク推進事業」・「介護マンパワー確保事業」の推進交付金事業を積極的に進めてまいります。
 また昨年、国の地方創生拠点整備交付金を活用して増改築した、児童館の整備を引き続いて行い、子育て拠点施設としての機能拡充を図ります。

〇安全・安心なまちづくりで暮らしを守る、「ほめられる役場」をめざします。
 地域防災計画に基づき、災害に備えた安全で安心なまちづくりを進めるため、今年度は三年に一度の総合防災訓練の実施や、モデル地区の「避難行動要支援者個別プラン」の作成、当面必要な食糧の備蓄、各種災害援助協定の締結に取り組んでまいります。
 また、今年度は老朽化している「同報系防災行政無線のデジタル化整備工事」を進め、全国瞬時警報システム(Jアラート)の自動伝達に対応するほか、町の防災拠点である「総合庁舎の耐震整備工事」に向けて実施設計を進めてまいります。
 幸せを実感できる町政をめざして、町民の役に立つところが役場です。町民本位、町民のために仕事をする意識と行動を徹底するとともに、本年度も町民との対話などによる現場重視の考えを基本とします。また、明るく元気な職場を心がけ、情報共有に努めることにより、開かれた町政を推進してまいります。
 人事評価制度での目標管理の実践を含め、職員の能力と資質向上のための研修機会を確保し、各種計画の進行管理を通じて、町民に寄り添う心を養うとともに、町民の期待に応えられる人材形成をめざします。また、「あ~ったか移動町長室」をフットワーク良く開催して、町民の皆様との対話を深めます。第6次斜里町総合計画がめざす「幸せを実感できる住みよいまちづくり」は、斜里町にかかわる全ての人や団体が自分だけのことでなく地域全体の幸せを考え、ともに力を合わせて、地域を良くしていこうとする活動に参画いただいてこそ実現できるものと考えており、町民参加のため機会づくりの一つとして、2回試行に取り組んだ「無作為抽出の公募委員登録制度」を本施行してまいります。

3.平成30年度の事業展開

 このことについては、第6次斜里町総合計画の7つの基本目標に沿って申し上げます。

 第1は、「自然と共に生きることができる住みよいまちをめざす」についてであります。

 斜里町は、「みどりと人間の調和を求めて」を一貫したまちづくりの基本理念として掲げ、町政運営を進めてきました。世界自然遺産地域をはじめとする当町の雄大な自然環境や、生活環境を持続的に維持・向上させ、後世に引き継いでいくことが、環境自治体としての責務でもあり、同時に私たちの生活を支える基盤を確保するうえでも重要です。このような観点から、斜里町の環境施策を総合的かつ計画的に推進することを目的として、「斜里町環境基本計画」に基づき、行政、事業者、町民が一体となって、これまで以上に環境面に配慮した施策を確実に推進していくことが必要です。

 それでは、この分野の具体的な事業展開について、以下大きく2点に分けて申し上げます。

 1点目の「人と自然が共生する豊かな環境づくりの推進」について、
 自然環境の保全と適正利用の推進では、これまで以上に「100平方メートル運動の森・トラスト」の浸透を図り、みどりの復元に向けて、国立公園内開拓跡地の自然再生を着実に進めてまいります。また、世界遺産地域関係の各種検討会議での論議を深めるとともに、公園内の適正利用を推進し、環境学習の拠点機能である「知床自然センター」の更なる充実を図るため、大型映像更新と外構改修の検討を進め、知床の価値を広くアピールしてまいります。

 野生生物の保護管理の推進では、町が設立した知床財団を中心に、これまでに蓄積された調査データ等を活用しながら、関係機関や地元猟友会と連携し、安全対策を徹底の上、ヒグマやエゾシカをはじめとする野生動物と観光客・地域住民とのあつれきの軽減に努めてまいります。
 また「ヒグマ餌やり禁止」については、キャンペーンの精神を踏襲し、引き続き協働による啓発を進めるとともに、岩尾別川のヒグマ撮影カメラマン対策にも取り組んでまいります。

 生活環境の保全では、私たちの暮らしを支える豊かな環境を良好な状態に保つためにも、公害防止はもちろんのこと、水源地域や河畔林の保全など、流域全体を対象とした総合的な対策が必要です。浄化槽計画区域内については設置補助事業を継続するとともに、町内主要河川の水質検査を実施して、現況把握に努めます。町民一人ひとりが環境負荷の軽減を常に心がけ、日頃の事業活動や生活の中で実践していくことも大切であり、町民と行政が一体となって良好な生活環境の保全に取り組んでまいります。

 2点目の「持続的発展が可能な循環型社会づくりの推進」について、
 地球温暖化防止対策の推進では、再生可能エネルギー等の積極的な活用や、エネルギー使用の効率化によって、温室効果ガスの排出量を削減していくことが重要です。「斜里町地球温暖化防止実行計画」に基づき、斜里町の全ての公共施設のほか、無償貸与の最終年度となる電気自動車の積極的活用とPRにより、公用車等においても二酸化炭素排出量の削減に努めます。また、住宅用太陽光発電システムの設置補助事業などを通じて、町民の取り組みに対する支援に努めてまいります。

 ごみの減量・資源化の推進では、町民一人ひとりの協力を得て、ごみの減量化とごみ排出量の抑制に取り組まなければなりません。町民の皆さんへの分別の徹底と、生ごみ水切りのお願い、「布類」の拠点回収などを進めることで、環境負荷の少ない循環型社会の実現をめざします。

 適切なごみ処理の推進は、町民生活を維持するうえで極めて重要です。毎日発生するごみを適切に受け入れ、できる限り資源として循環させる取り組みを継続的に進めていく必要があります。エコクリーンセンターの各設備の保守点検・修繕を計画的に実施しながら、バイオ燃料の安定的な利用先確保に努め、安定稼働に向けて課題解決の取り組みを全力で進めてまいります。また、ごみのポイ捨てや不法投棄など、不適切な行為の根絶をめざしてまいります。

 第2は、「足腰の強い産業をめざす」についてであります。
 
 斜里町の経済は、恵まれた自然環境の恩恵を受けた農業・漁業・観光業という3つの基幹産業を中心に、商工業を合わせて、今後も更なる発展が求められています。
 一方で、原油減産による価格の上昇や株価の大きな変動、TPP11(イレフ゛ン)の大筋合意や欧州連合とのEPA協定妥結など、未だ先行きに不安感が残っています。
 さらに、今後も人口減少や少子・高齢社会と相まって、国内市場の規模縮小が予想されています。
 このような中で、町内経済、産業の維持発展のため、確実な基盤整備と資源の持続的活用が求められており、「斜里町まち・ひと・しごと創生総合戦略」に基づく「地域ブランド知床しゃり」のイメージを中核とした産業連携を深め、新たな付加価値の創造と、町内経済を支えていく人材の確保・育成に向けた労働、雇用環境の安定化のための支援が重要です。

 それでは、この分野の具体的な事業展開について、以下大きく3点に分けて申し上げます。

 1点目の「力強い産業基盤の構築」について、
 産業基盤整備の推進では、農林水産業における生産基盤をはじめ、商業や観光など、各分野での基盤整備と維持を推進し、力強い産業基盤の構築をめざします。
 農業については、平成26年度より着手した国営「宇遠別川地区」施設機能保全事業により、基幹排水路整備を推進してまいります。また、斜里川右岸地域の農業排水対策を推進するため、国が行う調査への協力と調整に努めてまいります。
 道営事業については、区画整理や暗渠などの農地基盤整備や農道保全整備を推進し、生産性の向上と農業経営の安定化を図るとともに、緑ダムの包蔵水力を活用した「小水力発電施設の整備」を関係市町とともに進め、畑地かんがい施設の維持管理費軽減を図ってまいります。
 土地改良施設の長寿命化に向けては、「基幹水利施設維持管理事業」や「多面的機能支払交付金制度」の活用により排水機場をはじめ、排水路等の農業生産基盤の維持・保全活動を進めてまいります。
 また、昨年度に引き続き農業振興地域整備計画の基礎調査を進め、計画の見直しと「地理情報システムの構築」により、適切な農業振興地域制度の運用に努めてまいります。
 林業については、近年、自然環境の変化が大きく、集中豪雨の増加なども多くなっていることから、森林の有する多面的機能を総合的に発揮する取り組みが重要と考えます。
 町有林についても伐採期を迎えているため、昨年度から実施している町有林管理調査事業を継続するとともに、調査結果に基づく施業を進め、伐採後の植栽や、下刈りを適期に行うことによる森林資源の持続に努めてまいります。
 漁業については、ウトロ漁港の衛生管理対策を徹底し、関係機関とも連携して、適正利用に向けた取り組みを進めてまいります。
 また、衛生管理型漁港として整備された斜里漁港は、関連施設と併せて、4月に供用開始を迎えるため、衛生管理の徹底に必要な資機材の導入や、記念事業に対して支援してまいります。
 知布泊漁港については、漁港を含めた地域で使用される飲雑用水施設の老朽化が著しいことから、施設改修を進めてまいります。
 商工業については、商工業振興条例に基づく振興計画策定に向けて、商工会や商工事業者とともに積極的に協議を進めるほか、新たに行政ポイント発行などによるポテトカードの普及・利用促進への支援を行い、町内の消費拡大や域内循環に努めてまいります。
 観光については、既存観光施設の適切な維持管理に努めるとともに、観光振興計画に基づき、アクセス・域内交通の向上策の検討や、近年観光客が急増している「天に続く道」の整備、訪日外国人旅行者の受入態勢の向上などを行い、「自然休養村管理センター」は民間による活性化を期待して、公募による売却を前提に進めてまいります。
 また、宿泊施設整備奨励金やウトロ温泉事業協同組合助成金などにより、宿泊施設や温泉の維持・整備を支援してまいります。
 
 資源の持続的活用の推進では、斜里町の産業は多様な資源の適正利用により成り立っており、資源を枯渇させない再生力を高めることが重要です。
 農業については、多面的機能支払交付金制度による緑肥作付けを支援し、高品質な農産物を安定的に生産するための基盤である「土づくり」を進めてまいります。
 また、家畜伝染病や病害虫の進入・まん延の脅威から地域を守るために関係機関と密に連携した防疫・防除体制の確立に努めてまいります。
 林業については、適切な施業を計画的に行い資源の循環を進める必要があり、民有林の振興については関係機関とも十分連携しながら、森林所有者の意向を踏まえて、各種施業の負担軽減について支援してまいります。
 漁業については、主要魚種のサケは長年にわたる「ふ化放流事業」の成果により、現在の漁獲量に繋がっていると考えます。一方で全道的にサケの漁獲量の不安定な状況が見られますが、近年の研究では「ふ化放流事業」の重要性に加えて、野生魚にも着目されていることから、「ふ化放流事業」への支援と併せ、昨年度から取り組みを始めた「サケ・マスの自然産卵調査事業」を継続するとともに、調査結果に基づく、「さけ・ます自然産卵環境保全拡大事業」に着手してまいります。
 観光業については、歴史・文化や産業といった自然以外の豊富な地域資源の活用を検討してまいります。

 戦略的経営の促進では、まず、事業者や経済団体の経営基盤の強化が重要です。
 特に各種制度資金等の活用や利子助成については引き続き支援していくほか、経済団体等への支援を継続してまいります。
 農業については、国の経営所得安定対策への対応をはじめ、経営基盤となる農地取得や機械設備等の導入を支援するとともに、町内の種子馬鈴薯確保の取り組みを支援し、基幹作物の生産振興に努めてまいります。
 また、新たな地域畑作農業の確立に向けた低コスト・省力型生産の実現のため、ICTを活用した可変施肥の実証事業等への支援を行ってまいります。

 2点目の「知床しゃりの展開」について、
 イメージ戦略の推進では、雄大な自然環境の中で育まれる、安心安全を念頭にして、クリーンな産業イメージを追求していくことが重要です。
 農業については、病害虫対策や中斜里澱粉工場の臭気対策事業を引き続き支援してまいります。
 漁業については、ウトロ漁港に続いて、斜里漁港が新たに衛生管理型漁港となり、これまで以上に衛生管理が徹底されることとなります。地元水産物の知名度向上の取り組みと併せたイメージアップに努めてまいります。
 商工業については、知床しゃりブランドの認証制度を継続し、新たなブランドイメージによる認証品のPRや販売力を強化するほか、商品デザイン等リニューアル支援事業の継続により、付加価値の高い商品開発を支援してまいります。
 観光については、ブランディング強化事業や観光イベント等支援事業により、知床観光のブランド力の向上や、プロモーション力の強化に努めるとともに、エコツーリズムを中心とする体験プログラムの開発と定着を支援し、引き続き連泊滞在の促進に努めてまいります。

 海と大地の恵みの提供では、地場産業活性化チャレンジ事業の積極的な活用を促して、新たな商品開発を喚起するとともに、農水産加工品の付加価値の向上やPR、産業連携を進めてまいります。
 また、サケの漁獲量は、日本一を15年連続していることから、「サケ日本一のまち」のPR事業に取り組んでまいります。

 地元食材の消費拡大では、産業団体の協力を得ながら学校給食での積極的活用を進めるとともに、地元食材の魅力の積極的な発信を進め、消費拡大や地産地消の推進に取り組んでまいります。

 3点目の「担い手の育成と確保」について、
 雇用の流動的活用の推進では、雇用環境の変化への対応と、町内事業所の円滑な人材確保を図るため、ハローワークの求人情報の提供や、町内事業所の求人広告等掲示などの情報提供と、合同企業説明会の開催などに、引き続き取り組んでまいります。
 
 就労者の支援では、斜里町の魅力のアピールと、働きやすい環境の整備を進めることによりUターン、Iターンを促すとともに、斜網地域の自治体と連携した通年雇用のためのスキルアップや資格取得等を引き続き支援してまいります。
 また、酪農家の労働負担軽減のため、酪農ヘルパー制度の活用推進と支援に取り組んでまいります。

 担い手確保と技術継承では、農業従事者の高齢化と労働不足が喫緊の課題であり、安定的な農業経営をめざすため、スマート農業の普及や後継者確保対策に取り組んでまいります。

 第3は、「快適なまちをめざす」についてであります。

 斜里町では、これまで様々な社会資本整備を行い、快適な町民生活実現に向けて取り組んでまいりました。しかし、一方では道路・橋梁などの老朽化が進み、これらの財産をどのように将来に引き継いでいくのかが問われています。さらに、人口減少と高齢化による空き家・廃屋の増加といった課題や、高齢者に配慮したまちづくり、バリアフリー化への要請も高まっています。
 このような中で、町民生活の基盤となる社会資本を計画的に維持更新することが求められています。

 それでは、この分野の具体的な事業展開について、以下大きく2点に分けて申し上げます。

 1点目の「快適に暮らせる住環境の整備」について、
 都市機能の整備では、高齢社会に配慮したまちづくりや防災の視点から町内における都市施設機能の強化が求められており、歩道の再整備を進めてまいります。
 また、老朽化した公園施設の再整備については、公園施設長寿命化計画に基づき、本町公園の再整備と町民公園の水道管更新等を進めてまいります。
 オホーツク斎場については、引き続き火葬設備の更新等を行うとともに、適切な管理に努めてまいります。
 また、昨年実施したアンケート調査を踏まえ、オホーツク霊園に「合葬墓」の建設を進めてまいります。

 民間住宅の建設の促進では、制度拡充した快適住まいのリフォーム事業を継続して進めてまいります。
 また、空き家対策については、実態調査が終了したことから、今後は利活用などの促進を図る支援制度の検討をしてまいります。

 公営住宅整備事業の推進では、繰越事業含め、町営住宅等長寿命化計画に基づき、「新光町公共集会所の建設」やウトロ高原団地の実施設計を進め、改善事業では新望岳団地・かえで東団地について継続して事業実施するほか、ウトロ中島団地の屋根改修を進めてまいります。

 2点目の「快適に暮らせる社会基盤の整備」について、
 道路の整備促進では、国道、道々などの未整備区間の整備促進と、老朽化した橋梁等の早期改修に向けて、国や北海道に対し引き続き要請してまいります。
町道の整備では、都市計画区域内の8路線の整備と、羅萠道路の整備を引き続き実施してまいります。

 道路の適正な維持管理では、道路ストック総点検に基づき、計画的な保全対策を行い、道路性能の回復を図ってまいります。また、橋梁については引き続き、橋梁長寿命化修繕計画に基づいた計画的な事前補修を進めてまいります。

 冬期道路交通の確保では、降雪状況に応じた効率的な除排雪に努めるとともに、国道、道々の各管理者間との連携強化に努めてまいります。

 海岸と河川の保全では、海岸浸食の著しい区域の海岸保全と冬期間における波浪被害について、海岸管理者に整備を要請してまいります。

 第4は、「安全安心なくらしをめざす」についてであります。

 斜里町は、犯罪や事故、災害が、比較的少ないまちですが、生活するうえで、安全安心な暮らしを維持することが大事です。町民生活に欠かせないライフラインを維持し、様々な災害に対する事前の備えができていることが重要です。
 特に、町民生活にとって欠かせない上下水道の安定的な維持に努めるとともに、救急救命や防火・防災のための体制強化を図っていかなければなりません。
 さらに、高齢者の交通事故防止をはじめ、町民の皆さんの交通安全意識を高め、死亡交通事故ゼロをめざすための啓発も必要です。町民の皆さんが犯罪や交通事故の加害者、被害者どちらにもならないようにしていかなければなりません。

 それでは、この分野の具体的な事業展開について、以下大きく4点に分けて申し上げます。

 1点目の「命とくらしを守る防災体制の整備」について、
 防災計画の充実では、土砂災害警戒区域指定や現場実態に則した斜里町地域防災計画の改訂や補完する各種計画などの整備を進めるほか、引き続き避難行動要支援者支援体制の整備に取り組んでまいります。

 災害に強い社会基盤づくりでは、農地をはじめ市街地域の防災・減災につなげるため、右岸排水機場などの基幹水利施設や設備の適正な維持管理に努めてまいります。
 また、今年度は「同報系行政無線のデジタル化工事」を進め、Jアラートの自動通報に連動するよう整備するほか、防災拠点である「総合庁舎の耐震改修工事」に向けて、実施設計を行います。

 防災対策の充実と意識の向上では、災害に備え被害を最小限にするため、町や関係機関の連携はもとより、地域での防災活動が重要です。
 防災組織の結成や育成を支援し、情報連絡手段の充実としてメールやSNSなどの活用を積極的に行うとともに、三年に一度の「総合防災訓練」をウトロ地区と同時開催をする中で、防災意識の向上に努めてまいります。

 2点目の「水を守る安定した上下水道の整備」について、
 水源、水質、水量の安定供給の確保では、安全で安定した飲料水の供給を行うため、引き続き、配水管布設替工事を実施するとともに、浄水場などの適正な維持管理に努めてまいります。
 ウトロ高原地区については、町営住宅整備に伴う使用量の増加も見込まれることから、水質安全対策と今後の安定給水に向けての水道施設改良の実施設計を行います。
 また、無水地区における飲料水安定確保のため、各戸の生活用水施設に必要な支援してまいります。

 汚水処理事業の継続と水洗化普及では、公共下水道未整備地区の解消と浸水被害解消のための工事を実施するとともに、更なる水洗化を促進するため、未接続者に対する接続要請を進め、水洗化普及に努めてまいります。
 また、合併浄化槽の普及促進については、設置に必要な支援策を継続してまいります。

 上下水道事業の健全経営では、安全で安定した飲料水の供給を行うため、先に策定した経営計画のもとで、その状況を見極めながら健全経営を推進してまいります。
 また、施設更新事業などにあたっては、補助金等の有利な財源を確保してまいります。

 3点目の「命を守る消防救急体制の充実」について、
 消防施設・設備と組織の充実では、災害対応の拠点施設となる消防庁舎及び、災害情報の収集・発信に必要な通信指令システム、消防救急デジタル無線が整備され、更なる効率的な運用を図るとともに、迅速な出動態勢に努めます。
 
 救急体制の強化では、高齢社会の進展や複雑多様化する傷病者の対応を図るため、オホーツク圏の医療機関と連携し、救急救命士に求められる高度で専門性の高い知識、技術の習得に努めるとともに、ドクターヘリのより有効的な活用を図り、救命率の向上に努めてまいります。
 
 防火意識・救命知識の向上では、火災発生の抑制、傷病者の苦痛の軽減と救命率の向上が求められていることから、火災予防の啓発や、応急手当の技術研修などに努めてまいります。

 4点目の「くらしの安全安心の推進」について、
 犯罪の防止と交通安全の推進では、犯罪のないまちづくりや、交通事故防止は町民共通の願いであり、近年の子どもや高齢者を狙った犯罪を防止するため、地域で児童生徒の見守り、高齢者への意識啓発を図るなど関係機関や団体と協力して進めてまいります。

 くらしの相談体制の充実では、安全安心なくらしを維持していくため、消費生活については相談員窓口を継続するとともに、消費者被害を未然に防ぐため啓発を推進するほか、人権、行政相談員など関係諸機関、消費者協会など各団体と連携し、町民生活支援に努めてまいります。

 第5は、「いきいきと自分らしく健やかに暮らせるまちをめざす」についてであります。
 
 斜里町の高齢化率は33%に近づき、医療、介護、福祉への需要の増とともに、障がいを持った方や低所得者家庭など、高齢者福祉同様に支援策が求められています。
 町民が健康で住み慣れた地域の中で、いきいきと自分らしく、いつまでも安心して暮らせるまちづくりのため、地域包括ケアシステムの深化・推進及び地域共生社会実現を目指し、医療・介護・福祉における様々な政策並びに施設などの充実と、医師をはじめとする医療従事者、介護従事者等の人材確保と、周辺でサポートする人づくりを進めます。
 本年度においては、第6次総合計画と整合性を持った「第2期地域福祉計画」、「第2期斜里町健康増進計画」などに基づく施策を進め、平成30年度から始まる「第7期斜里町高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」、「第5期斜里町障がい者計画・障がい福祉計画・第1期障がい児福祉計画」を推進します。

 それでは、この分野の具体的な事業展開を、以下大きく4点に分けて述べさせていただきます。

 1点目の「いつも元気に安心して暮らせるまちの実現」について、
 地域に根ざした国保病院の充実では、今後の高齢化の進展を踏まえ、「患者の住み慣れた地域や自宅での生活」のための医療、地域で支える「地域完結型」の医療へ重点を移していく必要があり、国保病院の持っている医療資源の最大限活用に向けて、「地域ハブ機能」として「中核病院」との連携・ネットワークを強化してまいります。
 そのためにも、医師をはじめとする医療従事者の確保に向け、引き続き、旭川医大・北大・札幌医大などの関係機関との連携並びに民間紹介事業者の活用に努め、内科・外科・産婦人科・小児科の4科診療の他、救急医療などの役割を着実に果たしてまいります。
 また、「病院だより・病院ホームページ」などを通じ、町民に対する積極的な病院情報の提供、医療連携や医師招聘のための情報発信により、安定した医療サービスの提供に努めてまいります。
 さらに、「新斜里町国民健康保険病院改革プラン」に基づき、不足している医療サービスの提供・地域医療介護連携体制の構築・「病棟再編」などの取り組みに努め、「医療の質向上」を着実に進め、町民が安心して医療を受けられる地域医療の中核を担う責任を果たしてまいります。

 地域医療体制の充実では、引き続き診療体制及び救急医療体制の確立に向けて、網走医師会への「救急医療体制づくり業務委託」や、新たに斜網地域の周産期医療体制を支援する「斜網地域周産期医療支援事業」、人工透析患者の通院支援を進めてまいります。

 生涯を通じた健康づくりの推進では、「第2期斜里町健康増進計画」の中間見直しを行い、「健康づくり推進事業」として、町民の健康意識向上のため「健康まつり」を継続します。「大腸がん検診」などの対象者に対する個別勧奨やクーポン券により検診率向上を図るとともに、「ピロリ菌検査」を継続し、新たに子宮頸がん検診に「簡易HPV(ヒトハ゜ヒ゜ローマウィルス)検査」を併用し実施することで、がんの早期発見に努めてまいります。
 感染症予防事業では、小児への各種ワクチン接種や、高齢者に対する「インフルエンザワクチン」、「肺炎球菌ワクチン」等の接種を継続し、疾病の重症化予防や感染症のまん延予防に努めてまいります。
 新たに「新生児等聴覚検査」を行い、少子化対策として、「妊産婦安心出産支援事業」、「不妊治療助成」の拡充に取り組んでまいります。

 2点目の「気持ちの通う高齢者福祉の充実」について、
 高齢者の生活を支援する取り組みの促進では、高齢化の進行に伴い「ひとり暮らし高齢者」や「高齢夫婦世帯」、「認知症高齢者」が増加し、様々な課題も発生しているため、高齢者施策の見直しや、地域包括ケアシステムの構築をめざす、「総合事業」、「包括的支援事業」の地域支援事業に取り組んでまいります。また、高齢者の外出や生活支援の観点から、引き続き、地域公共交通事業を進めてまいります。

 介護保険サービスと介護予防事業の充実では、「第7期高齢者保健福祉計画・介護保険事業計画」に基づき、介護保険事業の健全な運営、介護サービスの充実に努めてまいります。また、「認知症初期集中支援チーム」などの認知症対策の取り組みを推進し、自治会等で実践されている「いきいき百歳体操」の拡充に向け支援してまいります。

 高齢化社会を支える人づくりでは、「斜里町高齢者介護サービス事業所連絡協議会」による介護職場の人材不足解消に向けた「介護従事者マンパワー確保事業計画」に基づき、資格取得支援や研修会の開催などを支援するとともに、新たに「インターンシップ受入事業」などに取り組んでまいります。
 また、「生活支援体制整備事業」を通じて、生活ニーズと課題解決に向けた検討を行い、ボランティアや地域住民の自主的活動を支援するとともに、児童・生徒向けの福祉・介護体験機会の提供に努めてまいります。

 3点目の「一緒に支え合う地域福祉の充実」について、
 地域のネットワークづくりでは、支援が必要な人に対して地域全体で支え合う、地域共生のまちづくりをめざし、町民ワークショップを開催するとともに、「斜里町民生委員児童委員協議会」や「斜里町社会福祉協議会」などに対して支援してまいります。
 また、地域福祉の充実をめざして「第2期斜里町地域福祉計画」の推進や災害時に対応するための「斜里町避難行動要支援者避難支援プラン全体計画」を推進してまいります。

 障がい者への総合支援と社会参加の促進では、本年度は「第5期斜里町障がい者計画・障がい福祉計画・第1期斜里町障がい児福祉計画」の各種施策を推進してまいります。
 また、障がい者への地域の理解を深めるとともに、相談業務の充実を図り、障がいのある人が自立した生活を営むことができるよう支援してまいります。

 福祉相談機能の充実では、ひとり親家庭をはじめとする低所得者などに対して、地域社会から孤立しないように、社会福祉協議会、民生児童委員協議会などと連携を図り、各種制度周知及び相談活動に努めてまいります。

 4点目の「希望を持って子育てできるまちの実現」について、
 子育て支援の充実では、保護者が安心し喜びを感じながら子育てできるよう支援してまいります。
 子育て支援は、乳幼児期から学童期と長期にわたる切れ目のない、また多様な関わりが求められています。これまで「子育て支援センター」を中心に進めてきた親子の交流や、育児相談などの事業に加え、平成29年度より開始したウトロ地域の子育て支援事業、施設改修を行った「児童館」での多世代交流事業などについて、周知に努め、有効に活用していただけるよう努めてまいります。
 また、地域で子どもの育ちを支援する取り組みとして、一般町民の児童館ボランティアや、平成30年度より開設を予定している子どもの預かりの相互援助活動である「ファミリー・サポート・センター事業」などを推進し、子ども達の成長を温かく見守り、応援できるまちづくりに取り組んでまいります。

 保育の充実では、保育の必要性がある保護者が安心して子どもを預けることができる保育体制の整備に努めてまいります。また、子どもがその生活時間の大半を過ごす場としてより良い保育を常にめざし、関係職員の能力・技能の向上を図りながら保護者や関係機関と連携し、一人ひとりの子どもの育ちをしっかり支援してまいります。

 障がい児支援の充実では、特別な配慮が必要な児童が増えていることを踏まえ、関係職員の専門性を高めるとともに「斜里地域子ども通園センター」による早期療育事業やその他関係機関との連携強化により、子どもの成長に応じた適切な支援体制の構築を進めてまいります。

 第6は、「心豊かにつながり学び合うまちをめざす」についてであります。

 町の持続的な発展のためには、未来の斜里を担う子どもたちが健やかに成長できる環境づくりと、社会に通用する人材育成のための教育が極めて重要です。
 斜里町でも、少子化、核家族化、共働きなどにより、地域や家庭の教育力の低下が課題となっていることから、行政と地域が一体となってこれらに取り組まなければなりません。
 国の教育委員会制度改革にもとづいて設置した「総合教育会議」の場も活用しながら、教育委員会と教育施策の方向性を共有して行政執行にあたります。

 教育長から「教育行政執行方針」が示されますので、私は教育行政を支援する立場から主要な事項について申し上げます。

 それでは、この分野の具体的な事業展開について、以下大きく3点に分けて申し上げます。

 1点目の「地域とつながる学校教育の推進」について、
 教育内容の改善と向上では、指導主事をはじめ、少人数学級のための臨時教員や学力支援講師、特別支援教育支援員を継続配置するほか、学力・体力の向上を推進するために教育委員会が設置する「教育課程検討委員会」の活動などを支援してまいります。

 教育環境の向上では、スクールソーシャルワーカーを引き続き配置するとともに、不登校児童・生徒に対する適応指導教室の運営を支援してまいります。
 また、今年は斜里小学校と朝日小学校に「ICT教育機器」を整備し、より効果的・効率的な学習環境を整えるとともに、「斜里中学校のグラウンド整備」に着手するほか、朝日小体育館の屋根の葺き替えを行います。

 地域と学びあう学校教育の推進では、すべての町立学校へのコミュニティ・スクールの導入や土曜授業など、地域と学校の関わりをより充実させる取り組みを支援してまいります。
 また、斜里高等学校については、「知床・産業系列」など、特色ある教育活動への町職員の講師派遣のほか、遠距離通学者への交通費助成や進学・キャリアアップ事業の強化など、高校の魅力づくりのための支援策を継続してまいります。

 2点目の「地域を支え育てる人材の育成」について、
 地域資源を生かした交流活動の充実では、豊かな自然環境やその恵みを受けた産業を最大限に活用し、各社会教育施設で行われる町民の生涯学習活動を通して、人材育成を進めてまいります。

 生活習慣を育む家庭教育力の向上では、親同士の学び合いや仲間づくりの機会の提供など、「親の育ち」を応援する学習機会の確保に努めてまいります。

 3点目の「地域を育む社会教育活動の推進」について、
 公民館を活用した生涯学習の充実では、生涯各期に合わせた講座等を幅広く展開するとともに、「斜里ユースまちづくり委員会」の活動を支援し、若者独自の発想をまちづくりに生かしてまいります。

 健康づくりとスポーツ活動の推進では、斜里町スポーツ推進計画に基づいた生涯スポーツ推進を図るとともに、各体育施設の修繕や設備更新を進めてまいります。
 また、保健福祉分野との連携により、介護予防の観点に立った運動の普及を推進してまいります。

 暮らしに寄りそう魅力的な図書館の運営では、引き続き町民参加型の図書館運営を進めるとともに、「交流・憩い・学びの場」として機能させ、町民に親しまれる施設づくりを推進してまいります。

 自然と歴史を守り、学ぶ博物館活動の推進では、博物館活動や講座を通して地域の自然や歴史に興味を持つ子ども達の育成を図ってまいります。
 また、老朽化した館外施設に分散保管している収蔵資料等については、旧朱円小学校への集約化を計画的に進めるとともに、「チャシコツ岬上遺跡」については、地域の歴史資源としての活用を図るため、国指定の史跡登録を推進してまいります。 

 第7は、「町民が主役になって住みよいまちをめざす」についてであります。

 自治基本条例は「情報共有・町民参加・協働」の三つをまちづくりの基本原則としています。しかし、町政に関心はあっても参加が苦手といった方もおり、今後、町民参加の場や機会の拡大、環境づくりを行政活動の、どの分野でも行っていく姿勢が必要です。
 町民が主役となったまちづくりを進めるには、もっとも身近な組織である自治会をはじめ関係団体の主体的で自主的な活動も必要です。今後とも住民とのパートナーシップによる協働のまちづくりを進めるため、住民と行政が情報を共有できる環境づくりが重要です。
 地方行財政を取り巻く環境は、めまぐるしく変化する社会経済情勢を背景に、行政ニーズの多様化が進み、機敏に対応できる機動性の高い組織が求められています。効果的・効率的な行政運営と、足腰の強い財政基盤の下、健康なまちをめざすため、第5次行革大綱基本方針の「地域力・組織力・財政力」の向上に努めまいります。

 それでは、この分野の具体的な事業展開について、以下大きく2点に分けて申し上げます。

 1点目の「地域が輝くつながりのあるまちの実現」について、
 情報公開と情報共有の推進では、行政情報をわかりやすく適切に伝えるためにも、広報広聴活動は重要であり、広報「しゃり」に特集記事を数多く取り組むなど、町民目線に立った情報の提供に努めるとともに、ホームページやSNS等の活用による積極的な情報発信をしてまいります。
 また、出前講座や「あ~ったか移動町長室」等をとおして、住民との情報共有を図り、意見公募手続(パブリックコメント)により、町政に町民の意見や要望を反映させる機会を設け、町民との協働による開かれたまちづくりを推進してまいります。
 
 町民参加と協働の推進では、自治基本条例が求める「協働」によるまちづくりを進めるためには、情報の提供とともに町民の協働意識の向上と、参加機会の拡大を図っていくことが重要です。
 自治基本条例の考え方などについて、継続的な普及啓発に努めるとともに、町民の行政への参画を幅広く求め、参加意識を醸成する環境整備の取組として、審議会委員等への「無作為抽出による公募委員登録制度」を本施行してまいります。

 魅力ある地域活動の推進では、町民が主役となり、自治会をはじめ関係団体の主体的な活動が必要です。
 特に自治会活動は住民自治の原点であるとともに、まちづくりには必要不可欠な存在です。自治会の主体的な取り組みに対し各種支援を継続するとともに、情報提供だけではなく、共有しながら自治会連合会及び各自治会と連携強化を図ってまいります。
 また、元気で活力のある、賑わいの感じられる地域づくりのため、「協働によるまちづくり推進事業」により自治会が行う事業を支援してまいります。

 多様な交流の展開では、本年は姉妹町盟約45周年、友好都市盟約35周年の節目の年でありますので、さらなる交流の輪が広まるよう相互の町民号派遣や児童も含めた市民・町民同士の交流を中心に、各種の記念事業を展開してまいります。
 また、各地のふるさと斜里会との交流を推進してまいります。
 国際交流については、民間での幅広い交流研修活動を引き続き支援してまいります。

 2点目の「社会変化に対応できる健康なまちの実現」について、
 効果的・効率的な行政運営では、時代の変化や多様化・複雑化する行政課題への対応や、最小の経費で最大の効果をあげ、住民が求めるサービスを最良の形で提供していくため、行政改革を一層推進していく必要があります。
 「第6次総合計画」については、中間評価を行うとともに、合わせて自治基本条例の運用状況の検証を行います。
 また、「第5次行政改革」については、実施項目の計画的な進行管理に務めるとともに、本年度が最終年次となることから、次期行革大綱・実施計画の策定をしてまいります。
 少子高齢化及び人口減対策につきましては、「斜里町まち・ひと・しごと創生総合戦略」に掲げる「雇用・就労環境の充実」ほか9つの基本施策に基づき、国の交付金を活用するなど、地方創生の実現に向けた効果的な施策を展開してまいります。
 「テレワーク推進事業」につきましては、人材確保・誘致、「働き方改革」につながる必要施策として、「地域おこし協力隊制度」を活用するなど、取り組みを強化するほか、若者の定住と地元への就職を促進するため、昨年度導入した斜里町奨学金の一部免除制度により、奨学生のUターンを支援してまいります。
 さらに、公共施設等の総合的かつ計画的な基本方針を定めた「公共施設等総合管理計画」に掲げる「施設用途別のマネジメント方針」に基づき、ウナベツ自然休養村管理センターや旧校舎等の利活用及び処分を進めるため、引き続き課題整理を進めてまいります。
 また、地域としても重要課題となってきたJR北海道問題や空港民営化への対応、さらにはご当地ナンバーである「知床ナンバー」の導入事業などについて、広域連携した取り組みを進めてまいります。

 地方自治体にとって最も大きな比重を占める地方交付税は、基準財政需要額及び基準財政収入額の動向により交付額が決定され、町税収入の増減に伴い、普通交付税においても同様に増減するものであります。
 平成30年度の「普通交付税」は、国の地方財政計画を勘案し、前年度交付実績及び町税収入を加味した中で、臨財債合わせて前年度交付実績比で3.7%の減額となる予算を計上しています。
 「町税収入」は、経済情勢が依然として厳しい状況にありますが、農業所得などは落ち込むものの、漁業所得の伸びが見込まれることから、個人町民税では増収を想定しており、固定資産税では、評価替えにより土地、家屋について減収となるものの、償却資産において増収を見込んでいます。また、軽自動車税、入湯税についても前年実績を踏まえ、増収を見込んでいます。
 法人町民税、都市計画税、たばこ税については、前年実績を踏まえ、それぞれ減収を見込みました。結果として、町税全体では、対前年比1.2%増の予算を計上しています。
 「税・料の収納対策」につきましては、現年度収入額の確保はもちろんのこと、納期内納税者との公平性の観点から、これまで同様に不動産や給与、預金などの差押及び換価などの滞納処分を迅速に取り組み、滞納額の圧縮により収納率の向上に努めてまいります。総合計画実施計画において推計しておりますとおり、今後の財政運営においては、行財政改革を進めるとともに歳入に見合った歳出の計上に努め、引き続き長期的視点に立った健全な財政運営をめざしてまいります。

4.平成30年度の予算規模

 本年度の一般会計予算は、82億6,519万円で、前年度当初予算比較では、2億1,606万4千円、率では2.7%の増額予算となりました。
 本年度の主な事業につきましては、「周年記念事業費全体」での2,951万円をはじめ、防災拠点整備としての「庁舎耐震化実施設計費」で3,398万8千円、情報伝達手段の充実を図るための「同報系防災行政無線デジタル化等工事費」に1億177万4千円、知床自然センターの「大型映像館映像作品制作事業」に2,500万円、「合葬墓建設事業」に700万円、「不採算バス路線助成事業」に675万円、「広域救急等医療対策事業」に1,343万9千円、「ファミリーサポートセンター事業」に243万8千円、道営農業農村整備や農道整備などでは1億2,984万6千円、漁港整備では、「斜里漁港及び知布泊漁港」で2,889万3千円、「サケ日本一のまちPR事業」への50万円の支援、斜里町商工会助成事業では、「消費拡大事業」をはじめ、新規の「ポテトカード利用促進事業」含めて511万1千円、「天に続く道駐車場整備」に270万円、継続事業である「学校ICT整備事業」では、斜里小・朝日小と斜里中学校分での事業費規模で2,145万円、「斜里中学校グラウンド等整備事業」では、2ケ年工事のうち本年度分で、1億500万円、「朝日小学校体育館の屋根改修工事費」として1,849万円などとなっています。
 また、引き続き、国の「地方創生推進交付金」を活用しての「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の事業展開を図ることとしており、19事業で、1億6,211万円となっています。
 特別会計では、国民健康保険事業特別会計他4特別会計で、39億9,213万7千円、前年度比較では2億1千3万6千円、率では5.0%の減額予算となったところです。
 また、企業会計では、病院事業会計と水道事業会計で、23億9,684万7千円で、前年度比較9,674万9千円、率では4.2%の増額予算となったところです。

5.むすびに

 以上、平成30年度の町政執行方針を述べさせていただきましたが、これからのまちづくり、斜里町づくりは、役場だけでできるものではありません。町民の皆さまの知恵と力が必要です。
 斜里町自治基本条例の趣旨にこだわって、町民の皆さまとともに計画づくりをした「第6次斜里町総合計画」を堅実な中にも確実に実行してまいります。
 平成30年度は、その総合計画5年次目となりますが、引き続き斜里町のメリットを生かした持続可能な斜里町づくりを、町民の皆さまとの対話を大切にする中で、確実に進めてまいります。

 町民と町議会の皆さまのご理解とご協力を心からお願い申し上げ、私の執行方針といたします。

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